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診療案内

小児科
当クリニックではお子さまの病気全般を診療しています。中でも多いのは熱や咳、嘔吐、下痢などの感染症です。小さなお子さまはウイルス性の風邪や胃腸炎にかかりやすく、改善したと思ったらまた熱を出してしまうといったこともよくあります。急な熱や咳、嘔吐、下痢などで苦しむお子さまを見ていて、早くなんとかしてあげたいと不安になる親御さまの気持ちに寄り添いながら、丁寧な診察・検査でしっかり診断します。 赤ちゃんや小さなお子さまは、自分で自分の症状をうまく説明できません。病状を見極め、症状に応じた処置や薬の処方をする以外にも、ご自宅で親御さまができることなど、丁寧にアドバイスもしていきます。お子さまの健康について、心配なことがあれば、いつでもご相談ください。
子供の主要な感染症について
RSウイルス感染症
Respiratory syncytial virus(RSV)の感染により発症し、冬に流行します。何度も感染し2回目以降の年長児では発熱や咳、鼻水など比較的軽くすみます。しかし1歳半頃までの初感染では症状がひどく、細気管支炎になりやすく、呼気性喘鳴、多呼吸、陥没呼吸などが強くなり、ミルクが十分に飲めなくなったり無呼吸発作をおこすようだと入院治療が必要です。 特に低出生体重児や、心臓に病気があるお子さんでは重症化しやすいです。 当院では鼻腔分泌液から迅速診断(約15分)を行い、早期に診断確定できるよう対応しています。 特効薬はありませんが、当院では喘息の治療薬(オノン)や自宅での吸入療法(気管支拡張剤や吸入ステロイド剤)等の治療によって成果をあげています。またRSVによる細気管支炎が、その後に反復性喘鳴(風邪を引くたびにゼーゼーいう)を繰り返すことがあります。咽頭結膜熱(アデノウイルス感染症)
約50種類あるアデノウイルスの感染により発症します。(つまり何度もかかります。)夏に流行するプール熱はよく知られており、咽頭炎と結膜炎(目やにや眼球充血)を合併しますが、咽頭炎のみや結膜炎のみの症状だったり、胃腸炎や肺炎をおこすものなどさまざまな症状で一年中発生します。症状は3-5日続く高熱に、咽頭痛や、目やに、下痢などを伴いますが、比較的元気なことが多いです。咽頭ぬぐい液や眼脂から迅速検査(約15分)が可能です。血液検査では白血球が増えたり、CRP(炎症反応)が高くなることが多いです。特効薬はなく抗生物質は効きません。症状が改善してから2日間は登校(園)停止ですし、しばらくはプールに入るのもやめましょう。溶連菌感染症
A群連鎖球菌の感染によって発症し、初冬から梅雨頃まで年中流行しやすいです。咽頭発赤と咽頭痛が強く、つばを飲み込むとのどが痛いです。発熱や発疹、イチゴのような舌がみられます。のどを綿棒でこすった検体で迅速診断(約5分)が可能です。合併症としてリウマチ熱や腎炎を起こすことがあるため、熱が続くときや血尿が出るときは再診してください。当院では治療後2回尿検査を行っています。 治療は抗生物質がよく効き2日以内に解熱します。ペニシリン系抗生物質の10-14日の投与が一般的ですが、服薬が長期で大変なため、当院ではセフェム系抗生物質の7日間投与を行っています。感染性胃腸炎(ロタウイルス感染症)
冬から春にかけて流行するウイルス性胃腸炎で、初冬に流行しやすいノロウイルスに比べて子どもでは重症化しやすいです。嘔吐と発熱で始まり、白っぽい水様便が1日10回以上出ることもあり、脱水が強くなると点滴や入院治療が必要なこともあります。 便や、肛門に挿入した綿棒から迅速診断(約10分)が可能です。便から塩分を失いやすいので、OS-1のような経口補水液が脱水の予防に適しています。診察や尿検査等で脱水の兆候が強いときは、点滴をして入院を防いでいます。インフルエンザインフルエンザ
冬に流行する風邪の親玉で、A型とB型があります。症状はいずれも、高熱や関節痛に咳や鼻水などの風邪症状を伴います。小児では脳炎という合併症が怖く、意識障害や痙攣などを伴い急激に状態が悪くなることがあり、注意が必要です。特にアセトアミノフェン(アンヒバ、アルピニー、カロナールなど)以外の解熱鎮痛剤をインフルエンザに使うと、脳炎の発症が増えると報告されています。当院ではインフルエンザの流行時期以外も、子どもにはアセトアミノフェン以外の解熱剤は処方していません。 鼻に入れた綿棒から迅速診断(約10分)が可能です。治療薬としては、タミフル、リレンザ、イナビル、シンメトレル、漢方薬麻黄湯などがあります。それぞれの薬について説明します。- タミフル(カプセル、粉薬) 発熱期間を1-2日短くしますが、B型にはやや効果が落ちる
- リレンザ(吸入薬、1日2回5日間) タミフルと同等の結果が期待できますが、吸入薬のため5-6歳以上でないと上手に吸入できません。
- イナビル(吸入薬、1回で終了) 吸入薬で1回の吸入で作用がある。吸入の失敗が心配
- ゾフルーザ(錠剤新薬、1回内服)体重20㎏以上の錠剤ののめるお子さん
- 漢方薬 麻黄湯 初期のインフルエンザに作用があり、インフルエンザに対する適応も通っています。漢方独特の味があり、やや飲みにくいです。